本日のテーマですが、「税理士業務とその域を超えて」になります。
私たち税理士は、税務・会計のプロです。
会計にも財務会計や管理会計、税務会計や会計監査のための会計など色々ありますが、テーマとは逸れるためざっくり会計としていますので、その点はご了承ください。
さて、本題ですが、税理士業務の域を超えたコンサルティングを目指したいというお話です。
多くの中小企業・個人事業主様にとって、顧問税理士をつけることは多いと思いますが、別途経営コンサルタントをつけるのは難しいケースも多いと思います。
一方、2020年と少し古いですが、中小企業庁の小規模企業白書の「中小企業・個人事業主の経営相談相手」では、税理士・公認会計士がトップにきています。
なお、回答項目として「税理士・公認会計士」がまとめてられていますが、中小企業・個人事業主の場合、ほぼ税理士であると考えます。
通常、税理士としてお客様とお話をする際、合法的な税金対策や金融機関に対して見栄えのよい決算書作成、損益分岐点分析やキャッシュフローをふまえた目標利益設定というものはメインの話になるだろうと思います。
例えば、目標売上や利益改善のケースでは、以下のような話です。
■御社の変動費は〇〇円、よって限界利益率は〇〇%、固定費が〇〇円、年間借入返済額が〇〇円ですので、少なくともキャッシュフローまで考慮した売上目標は〇〇円が妥当と考えますが、社長の目標としてはいかがでしょうか?
■経常利益=売上高―変動費(限界利益)-固定費ですので、利益改善には①売上高を上げる、②変動費率を下げる③固定費を削減する。の3つから考えます。②であれば仕入れ先の見直し~、外注費の一部内製化~、③固定費はいわゆる冗費をまず見直しましょう。
しかし、特に資金繰り改善が目下の課題となっているお客様については、いわゆる経費の見直しはある程度できているケースも多いです。
すると、やはり「売上をどう上げていくか」が重要ポイントになります。
ここから、売上げを更に「客数と客単価」や「面談数×成約率×単価」などと分解して、それぞれについてなにか施策がないかを経営陣とお話しすることになるかと存じます。
このような状況の際、売上拡大について、よりお客様目線でのお話ができないかと常々思います。そうなると、必然的に経営戦略やマーケティングの知識が必要になってきます。
業界動向や競合の状況、顧客ニーズやKBF(購買決定要因)を分析のうえ、KSF(重要な成功要因)を設定する。(SWOT分析でまとめるケースも多いと思います)
また、そのうえで、ターゲット層と自社のポジショニングをどう設定しているのか。それをマーケティングミックス(4P)などを用いてどう顧客に伝えるかなどです。
このような話は一般的な税理士業務の域を越えているとは思うのですが、何が言いたいかというと、中小企業や個人事業主の方の経営の相談相手であるためには、このような経営戦略・マーケティングまで踏み込んだコンサルが必要ではないかということです。
税理士として、税務・会計の域を超えて、お客様と寄り添うことを常に意識して精進していきたいと思います。
うまくまとまっておりませんが、本日は「税理士業務の域を超えて」ということで思いを記載させていただきました。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございます。